持ち家を売却するときには、どのような手順を踏むべきなのでしょうか?また、売却にあたって気をつけるべき点は何でしょうか?この記事では、持ち家を売却するときの基本的な流れと、高く・早く・安心して売るためのコツを紹介します。
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売却の目的とタイミングを明確にする
まずは、なぜ持ち家を売却したいのか、その目的を明確にしましょう。例えば、以下のような理由が考えられます。
売却の目的
• 転勤や転居などで住まなくなった
• 家族構成やライフスタイルの変化に合わせて住み替えたい
• 資産運用や相続対策として不動産を売りたい
• 築年数が経過して修繕費用がかさむ
• 近隣の環境が悪化して住みにくくなった
売却のタイミング
売却の目的によって、売りたい時期や価格帯も変わってきます。例えば、転勤や転居などで急いで売りたい場合は、市場価格よりも安く設定して早期成約を狙う必要があります。一方で、資産運用や相続対策などで余裕がある場合は、市場価格よりも高めに設定してじっくりと交渉することもできます。
また、不動産市場の動向も考慮する必要があります。不動産市場は需要と供給のバランスによって変動しますが、一般的には以下のような傾向があります。
• 春先(1~3月)は新生活シーズンで需要が高まる
• 夏(7~8月)はお盆休みで需要が低下する
• 秋(9~11月)は学校や会社の決算期で需要が高まる
• 冬(12~2月)は年末年始で需要が低下する
このように、季節や時期によって不動産市場の活況度は変わります。売却のタイミングを決める際は、自分の目的や状況だけでなく、市場の動向も参考にしましょう。
売却価格を決める
次に、持ち家の売却価格を決める必要があります。売却価格は、以下の2つの要素から構成されます。
• 売出価格:物件を広告やポータルサイトに掲載する際の価格
• 成約価格:実際に買主と契約する際の価格
売出価格は、査定価格という目安から設定します。査定価格とは、不動産会社が物件の特徴や周辺環境などを考慮して算出した価格です。査定価格は不動産会社ごとに異なることがありますので、複数の不動産会社に査定を依頼して比較することがおすすめです。
査定価格をもとに、売出価格を決める際は、以下のポイントに注意しましょう。
• 売出価格は査定価格よりも高く設定する
• 売出価格は市場価格に合わせる
• 売出価格は値下げ交渉の余地を残す
まず、売出価格は査定価格よりも高く設定することが重要です。なぜなら、査定価格はあくまで目安であり、実際の売却価格は買主との交渉次第で変わるからです。査定価格と同じかそれ以下の売出価格を設定してしまうと、値下げ交渉に応じる余地がなくなり、買主を見逃す可能性が高まります。
次に、売出価格は市場価格に合わせることが重要です。市場価格とは、同じエリアや条件の物件がどのくらいの価格で売買されているかを示す価格です。市場価格は不動産ポータルサイトや公示地価などで調べることができます3。市場価格よりも高すぎる売出価格を設定してしまうと、買主からの問い合わせが減り、売却が難しくなります。
最後に、売出価格は値下げ交渉の余地を残すことが重要です。不動産の売買では、買主から値下げ交渉が行われることがほとんどです。そのため、売出価格を設定する際は、希望する成約価格よりもやや高めに設定しておきましょう。例えば、希望する成約価格が3000万円の場合は、売出価格を3200万円程度に設定しておくと良いでしょう。
不動産会社に依頼する
持ち家の売却活動は、不動産会社に依頼することが一般的です。不動産会社に依頼する際は、以下の3つのポイントに注意しましょう。
3つのポイント
• 複数の不動産会社に査定を依頼する
• 媒介契約の種類を選ぶ
• 不動産会社とコミュニケーションを取る
まず、複数の不動産会社に査定を依頼することが重要です。前述したように、査定価格は不動産会社ごとに異なることがあります。また、不動産会社の営業力や販売ネットワークも異なります。そのため、複数の不動産会社に査定を依頼して比較することで、自分の物件に合った不動産会社を選ぶことができます。
媒介契約の種類
次に、媒介契約の種類を選ぶことが重要です。媒介契約とは、不動産会社に物件の売却活動を依頼する契約です。媒介契約には以下の3種類があります。
• 専属専任媒介契約:一つの不動産会社だけに売却活動を依頼する契約。不動産会社は物件の売却に全力を尽くす義務がありますが、他の不動産会社に売却活動を依頼することはできません。また、自分で買主を見つけることもできません。
• 専任媒介契約:一つの不動産会社だけに売却活動を依頼する契約。不動産会社は物件の売却に努力する義務がありますが、他の不動産会社にも売却活動を依頼することができます。また、自分で買主を見つけることもできます。
• 一般媒介契約:複数の不動産会社に売却活動を依頼する契約。不動産会社は物件の売却に努力する義務はありませんが、成約した場合には手数料を受け取ることができます。自分で買主を見つけることもできます。
媒介契約の種類によって、不動産会社の責任や手数料、売却期間などが変わります。自分の目的や状況に合わせて、最適な媒介契約を選びましょう。
最後に、不動産会社とコミュニケーションを取ることが重要です。不動産会社は、物件の広告や見学の手配、買主との交渉など、売却活動のすべてを代行してくれます。しかし、それだけではなく、物件の状態や価格設定、市場の動向などについてもアドバイスや報告をしてくれます。そのため、不動産会社と定期的に連絡を取り合い、売却状況や改善点などを確認しましょう。
買主と契約する
持ち家の売却活動が順調に進み、買主が見つかったら、次は買主と契約する段階に入ります。買主と契約する際は、以下の2つのポイントに注意しましょう。
• 値下げ交渉に応じる
• 入念に契約書を確認する
値下げ交渉
まず、値下げ交渉に応じることが重要です。前述したように、不動産の売買では、買主から値下げ交渉が行われることがほとんどです。そのため、値下げ交渉に応じる余地を残しておくことが重要です。しかし、値下げ交渉に応じる際は、以下の点に注意しましょう。
• 値下げ交渉は一回限りではない
• 値下げ交渉は根拠や理由を聞く
• 値下げ交渉は相場や競合物件を参考にする
• 値下げ交渉は自分の最低限度価格を決める
値下げ交渉は一回限りではない
値下げ交渉は一回限りではありません。買主は最初から最後まで値下げ交渉を続けることがあります。そのため、最初の値下げ交渉に応じる際は、あまり大きく値下げしないことが重要です。例えば、売出価格が3200万円で、買主から3000万円で買いたいと言われた場合は、3100万円まで下げるのではなく、3150万円まで下げるというように、少しずつ値下げすることがおすすめです。
根拠や理由を聞く
値下げ交渉は根拠や理由を聞くことが重要です。買主は値下げ交渉をする際に、物件の欠点や修繕費用などを理由に挙げることがあります。その場合は、その理由が本当かどうか、どのくらいの影響があるかなどを確認しましょう。例えば、買主から物件の壁にひび割れがあると言われた場合は、そのひび割れが構造的な問題なのか、見た目の問題なのか、どのくらいの修繕費用がかかるのかなどを調べてみましょう。
相場や競合物件を参考にする
値下げ交渉は相場や競合物件を参考にすることが重要です。買主は値下げ交渉をする際に、他の物件と比較して高いと言うことがあります。その場合は、その他の物件がどのような物件なのか、どのような価格で売買されているのかなどを調べてみましょう。例えば、買主から同じエリアで同じ広さの物件が2800万円で売っていると言われた場合は、その物件が築年数や設備などで自分の物件と比較して劣っていないか、実際に成約した価格は何だったかなどを調べてみましょう。
自分の最低限度価格を決める
値下げ交渉は自分の最低限度価格を決めることが重要です。値下げ交渉に応じる際は、自分が納得できる最低限度価格を決めておくことが重要です。最低限度価格とは、それ以下に値下げしたら売却を断るという価格です。
契約に関する注意事項
次に、契約書を確認することが重要です。買主と値下げ交渉がまとまったら、次は契約書を作成して契約することになります。契約書には、以下のような内容が記載されます。
• 物件の所在地や面積などの基本情報
• 売買代金や支払い方法などの金銭的な条件
• 引渡し時期や引渡し方法などの引渡しに関する条件
• 契約解除や違約金などの特約事項
売買契約を結んだ後の契約解除は難しい
不動産の売買契約を締結した後は、簡単に契約を解除できません。やむを得ず解除を申し入れる際には、契約の際に取り決めた「解除の条件」に基づいて違約金などが必要になる場合もあります。契約違反による解除となった場合は、不動産売買代金の10~20%という重い違約金が発生するので覚えておきましょう。たとえば、3,000万円で売買契約した一戸建てなら、違約金は300~600万円が相場となります。
引渡しをする
買主と契約した後は、最後に引渡しをすることになります。引渡しとは、物件の所有権や鍵などを買主に渡すことです。引渡しをする際は、以下の2つのポイントに注意しましょう。
• 引渡し前に物件の清掃や修繕をする
物件の清掃や修繕
まず、引渡し前に物件の清掃や修繕をすることが重要です。物件を買主に渡す前には、物件の中や外をきれいに掃除しておきましょう。また、物件に傷や汚れなどがある場合は、修繕しておきましょう。物件の清掃や修繕は、買主に対する最低限のマナーです。また、物件の清掃や修繕をしないと、買主からクレームや損害賠償などを求められる可能性もあります。
まとめ
なぜ持ち家を売却したいのか、その目的を明確にしたうえで売却のタイミングを考えることが大切です。
査定価格は不動産会社ごとに異なることがありますので、複数の不動産会社に査定を依頼することが重要です。査定価格をもとに、売出価格を決めることになりますが、市場価格と大きなズレがないか確認しましょう。また、売出価格は査定価格よりも高く設定したうえで、買主との値下げ交渉を行いましょう。
媒介契約には専属専任媒介契約、専任媒介契約、一般媒介契約の3種類がありますので、ご自身の目的や状況に合わせて、最適な媒介契約を選びましょう。
不動産の売買契約を締結した後は、簡単に契約を解除できませんので注意が必要です。
以上に気をつけて、実りのある持ち家の売却をしましょう。成功をお祈りします!