借金の返済ができなくなったら、家族にばれる?

借金の返済が滞るようになり、債権者からあなたの携帯電話に来ている連絡を無視すると、債権者はあなたの自宅の固定電話に連絡をすることがあります。また、債権者からの連絡を無視し続けると、催促状が家に届くこともあります。このように、返済が困難になっているのに何も手を打たないと、家族にばれる可能性が高くなります。

仮に、郵便物などを家族の目に触れないようしたとしても、あなたの未払いが続けば、債権者はあなたの給与の一部や預金口座、持ち家や車を差し押さえにきます。こうなれば生活がひっ迫して家族にばれることは確実です。

そうならないためには、生活費を見直したり、新たな収入源を見つけるなどして、返済金を確保する必要があります。それでも返済困難な状況が続く見込みであれば、専門家に依頼して債務整理をするなど、早めの行動が必要です。

では、債務整理を選択した場合、家族はそれに気がつくのでしょうか。

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目次

任意整理の場合

任意整理は、裁判所を介さずに貸金業者と直接交渉して借金の返済額を減らす手続きです。

任意整理をすると、信用情報機関に事故情報が登録されますが、裁判所から書類が送られてくるということはありません。そのため、家族にバレる可能性は低いと言えます。

しかし、完全にバレないとは言い切れません。家族にバレるケースとしては、以下のようなものがあります。

保証人が家族になっている借金を任意整理すると、債権者から保証人に一括返済を求められる。

債権者が訴訟を起こして裁判所から訴状が自宅に届く。

クレジットカードやローンの利用が停止される。

任意整理を依頼した弁護士事務所からの郵便物や電話が家族に見られる。

これらのケースを避けるためには、以下のような対策が必要です。

保証人が家族になっている借金は任意整理の対象から外す。

任意整理の前後に借金の返済を滞納しない。

クレジットカードの代わりにデビットカードなどを利用する。

弁護士事務所に連絡方法を限定してもらう。


以上のように、任意整理は家族にバレる可能性は低いですが、ゼロではありません。家族に内緒で任意整理を検討している方は、早めに弁護士に相談することをおすすめします。弁護士は家族にバレないように細心の注意を払ってくれますし、任意整理のメリットやデメリットも詳しく説明してくれます。

特定調停の場合

特定調停は、裁判所を通じて債権者との間に返済計画を立て、その計画に基づき返済していく方法です。

特定調停が家族にばれるかどうかは、申し立ての方法や郵送先の設定によって異なります。一般的には、特定調停は非公開の手続きであり、他人に事実が漏れることはありません。

しかし、裁判所からの郵送物が自宅に届くと、家族に知られる可能性が高くなります。その場合は、申し立て書で自宅以外の送達場所を指定することができます。例えば、友人や親戚の住所や弁護士の事務所を送付先にすることができます。また、特定調停の申立ての通知後は、貸金業者からの取り立てや連絡が禁止されるので、その点も安心できます。

個人再生、自己破産の場合

個人再生は、裁判所に「再生計画案」を提出して借金を減額し、分割払いで返済していく方法です。

自己破産は、債務者が裁判所に申し立てを行い、借金の「免責許可」を裁判所から得ることで、全ての借金を免除してもらう方法です。

裁判所へ提出する資料のなかには、家族に関する資料が必要となる場合もありますので、基本的には家族の協力が必要とお考え下さい。

個人再生や自己破産が家族にばれるかどうかは、個人の状況によって異なります。一般的には、裁判所や債権者から家族に連絡が入ることはありませんが、以下のような場合には知られる可能性があります。

同居の家族がいる場合:収入証明書や家計表などの書類を提出しますので、家族の協力が必要な場合もあります。

家族が保証人となっている借金がある場合:個人再生をすると、保証人に借金の全額が請求される可能性があります。

家族から借金をしている場合:家族からの借金を裁判所に申告しますので、家族には裁判所から通知が届きます。

ローンを組む予定がある、クレジットカードを利用している場合:個人再生をすると信用情報に傷がつきます。ローンやクレジットカードが利用できなくなります。

官報の掲載を見られた場合:個人再生をすると官報に掲載されます。官報はインターネットで閲覧できます。

まとめ

借金の返済ができなくなったら、家族にばれるかどうかを任意整理、特定調停、個人再生、自己破産に分けて説明しました。

任意整理は、裁判所を介さずに貸金業者と直接交渉しますので、家族にばれる確率は最も低いといえるでしょう。

個人再生や自己破産は裁判所が介在し、裁判所へ提出する資料のなかには、家族に関する資料が必要となる場合もあるので家族にばれる確率が高くなります。

債務整理をする人と家族とのかかわり方は人それぞれですから、家族にばれるかどうかもその人によって異なる部分もでてきます。弁護士などの専門家と相談しながら最善の方法を探しましょう。

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