債務整理を行ったとき、自分が所有する車がどうなるのか気になるところです。車を売却して返済の一部に充当したい場合もありますし、毎日の仕事で使うので残したい場合もあります。
債務整理を行う場合、車のローンをどう扱うかは、車が日常生活や仕事で必要な手段であるかどうかによって変わるかもしれません。この記事では、債務整理と車のローンについて、そして移動手段を確保するための選択について詳しく説明します。
債務整理の種類によって、マイカーまたは自動車ローンにどのような影響が及ぶかは異なります。以下に任意整理、特定調停、個人再生、自己破産の各ケースについて説明します。
債務整理をして車を残すことはできるか
任意整理
任意整理の場合、債権者と個別に交渉して返済計画を立てるので、自動車ローンを整理の対象に含めるかどうかは自由に選べます。自動車ローンを含めない場合は、従来通りに支払いを続けることで、マイカーを手元に残すことができます。どうしても車を残したい場合には任意整理を選んだ方がよいでしょう。
所有している自動車については、基本的に売却を強制されることはありません。ただし、返済資金を調達するために自らの意志で自動車を売却することはあり得ます。
特定調停
特定調停は、裁判所を介して債権者と交渉し、返済計画を立てます。自動車は、生活必需品と見なされれば保有を続けることができます。ただし、自動車が高価であったり、返済計画に合わないと判断された場合、売却が必要となることもあります。
個人再生
個人再生の場合、裁判所に返済計画を提出し、認可されると債務が再編成されます。自動車についても、必要であれば保有を続けることができます。ただし、それは裁判所が認めた場合に限られ、返済計画が実行可能であると判断された場合のみです。
自己破産
自己破産を申請すると、基本的には全ての財産が清算され、借金は全て免除されます。そのため、自動車も売却の対象となります。ただし、自動車ローンが完済されており、かつ自動車の価値が20万円以下のものや生活に必要なものは除外される場合もあります。
債務整理後の自動車ローン
任意整理
任意整理では債権者と直接交渉し、返済計画を立てます。自動車ローンについても、他の債務と同様に、返済金額や期間を再調整することが多いです。任意整理を行った場合でも、その後に新たなローンを組むことは可能ですが、信用情報に記録が残るため、信用機関からの借入が難しくなることがあります。
特定調停
特定調停では、裁判所を通じて債権者との間で返済計画を合意します。自動車ローンもその一部となり、再返済計画に組み込まれます。特定調停が終了した後、新たなローンを組むことは理論上可能ですが、信用情報に影響が出るため、一定期間は難しいかもしれません。
個人再生
個人再生では、裁判所が承認した返済計画に基づいて債務を整理します。自動車ローンも含まれ、その返済は新たな計画の一部となります。個人再生手続きが終了した後に新たなローンを組むことも可能ですが、信用情報への影響により難しい場合があります。
自己破産
自己破産を申し立てると、全ての債務が免除されますが、財産はほとんどが清算されます。自己破産の結果として生じる債務の免除には自動車ローンも含まれます。自己破産後の新たなローンの組み込みは、信用情報が大幅に低下するため、難しい状況となります。
以上が一般的な説明ですが、具体的な状況により異なる可能性もありますので、法律専門家や信頼できる債務整理の専門家と相談することを強くお勧めします。
以上のように、債務整理をしながら車を残すことは可能な場合がありますが、債務整理をする前に車の売却を検討した方が良い場合もあるかもしれません。
まとめ
債務整理と車のローンは密接に関連していますが、適切な手続きを選べば生活の一部である車を保ちながら、債務整理を進めることが可能です。専門家のアドバイスを参考にしながら、自分の状況に最適な選択をしましょう。
また、債務整理後の自動車ローンは信用情報に記録が残るため、一定期間、契約が難しくなることがあります。
債務額の大きさ、車の使用頻度や車への愛着は人それぞれです。車を残すべきか否かも債務整理の方法を選択するひとつの要因になることもありますので、専門家とよく相談して決定しましょう。
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