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自己破産の原因
自己破産の原因のランキングについては、様々な調査や統計がありますが、日本弁護士連合会が公開している2020 年破産事件及び個人再生事件記録調査によると、以下のランキングになっています。
1位:生活苦・低所得
2位:病気・医療費
3位:負債の返済 (保証以外)
4位:失業・転職
5位:事業資金
1位:生活苦・低所得
この状況は、人々が生活費を賄うための収入が十分でない場合に生じます。長期的な低賃金、失業、または定期的な雇用がない場合、家計の負担が増大し、借金が必要となることがあります。
この状況が続くと、日々の食費や光熱費の支払いに困り、消費者金融から借金してしまうのが典型です。最初は数万円の借金だったのが数十万円以上となり、「借金で借金を返す」といった自転車操業に陥ってしまうことがあります。
こうなると借金の返済が難しくなり、結果的に自己破産に至ることが多くみられます。
2位:病気・医療費
重大な病気や事故により、突如として高額な医療費が発生することがあります。
保険でカバーされない部分や自己負担分が多くなると、生活費と合わせて返済が困難になることもあります。これらの出費はしばしば想定外であり、また病気や障害により収入が減少すると、人々は借金を返済する能力を失い、自己破産に至る可能性があります。
3位:負債の返済 (保証以外)
多額の借金や、多くの異なる債権者からの借金がある場合、返済が困難になることがあります。例えば、住宅ローンや車のローンなどの返済、商品やサービスを購入する際に使用したクレジットカードやショッピングローンの返済などです。
高い利息率、または予期しない経済的困難(失業や収入の減少など)が借金の返済を難しくし、結果として自己破産に追い込まれることがあります。
4位:失業・転職
会社の業績不振やリストラなどで失職して安定した収入源を失うと、生活維持が困難になり借金の返済が難しくなることがあります。
失業保険や貯蓄が少ない場合、新しい仕事を得るまでの間に負債が増大し、自己破産に至る可能性があります。
転職によって給料が減額するなどしても、同様に自己破産に至る場合があります。
特に中年以上の人は、失職あるいは転職後の再就職先を見つけることが難しくなる傾向にあります。
5位:事業資金
自己資本だけでなく、借り入れを通じて事業を運営するのが一般的です。しかし、事業が思うように進展しなかったり、予期せぬ出費や経済状況の変化があったりすると、借入金の返済が困難になることがあります。これが継続すると、結果的に事業者は自己破産を余儀なくされることがあります。
以上のような原因が、個々の状況や経済状況の変化により、さまざまな組み合わせで発生することがあります。それぞれの原因はそれ自体が問題であり、また他の原因を引き起こす可能性もあります。
年代別の特徴
年代によって自己破産の原因が異なるという観察結果は多くあります。以下に一般的な傾向を示しますが、国や地域、時期、経済状況などにより異なる可能性があることをご了承ください。
若年層(20代 – 30代)
若年層では、社会人になってカードを持つようになり、趣味や遊興費に使いすぎて借金が膨らむケースが多いです。
また、初めての大きな購入(車や家など)や、起業に伴う借入金が負担となることもあります。結婚やや子育てなどで費用が増加する一方で、収入が伸び悩むケースもあります。離婚などのライフイベントも影響を与えることがあります。
中年層(40代 – 50代)
40代・50代は、昇給や昇進が見込めなかったり、リストラされたり、病気になったりすることで収入が減る一方で、高額な住宅ローンや車のローンなどの返済をしなければならないことがあり、自己破産となることがあります。
また、離婚や子供の教育費も大きな影響を及ぼすことがあります。
高齢層(60代以上)
高齢層では、退職後の収入の減少と医療費の増加が主な自己破産の原因となります。
年金で暮らしている人も多いですが、年金だけでは足りないこともあります。十分な退職資金の準備がない場合、高齢者は財政的困難に直面する可能性があります。
また、家族を援助するために保証人になってしまったことで借金を背負うケースもあります。
このような傾向は、社会的、経済的状況や各個人のライフスタイルにより大きく左右されます。また、これらは一般的な傾向であり、すべての人々がこれらのパターンに従うわけではありません。各人の状況はそれぞれ異なり、多種多様な要因が自己破産につながる可能性があります。
自己破産をするにあたっては、借金の理由によって免責が認められるかどうかが変わる場合があります。例えば、ギャンブルや浪費による借金は免責不許可事由に該当する可能性があります。
そのため、自己破産を検討する場合は、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

まとめ
自己破産の原因第1位から5位は、生活苦・低所得、病気・医療費、負債の返済 (保証以外)、失業・転職、事業資金などがあります。
また、年代によって自己破産の原因が異なったりもします。
自己破産をするにあたっては、借金の理由によって免責が認められるかどうかが変わる場合がありますので 弁護士などの専門家に相談することが必要です。